【本のレビュー】プログラミング教育が変える子どもの未来
2020年からプログラミング教育が小学校の必修科目になるとのこと。私も、今年4月から「小学生の親」になった一人の大人として、また、NHK「ロボコン」とか結構好きだった元理系男子として、気になる話題のひとつです。というわけで軽くこんな本を。
『 プログラミング教育が変える子どもの未来』
プログラミング教育が変える子どもの未来 AIの時代を生きるために親が知っておきたい4つのこと
- 作者: 松村太郎,山脇智志,小野哲生,大森康正
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2018/02/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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今の子どもたちが大人になるころ…という悠長な話ではなく、すでに今、急速に社会は変化していて、私も自分の子どもがどんな仕事に就くのか(そもそも仕事に就くという概念自体も変わっているかもしれない(人生100年時代))想像しにくい状況です。
そんな新しい時代に、少なくとも「教養」としてプログラミングを子どもたちが学ぶことの意義は大きいと感じます。その一方で、指導方法や教材はまだ確立していないらしく、そもそも保護者や教育関係者ですら、プログラミング教育がどういうもので、何を得られるかイメージできていない人が多いと思います。
本書は、そんな大人たちが何を知っておくべきか、どういうサポートができるか、そしてどう一緒に楽しむことができるかを紹介してくれる一冊です。
印象的だったところ
プログラミングで身につく4つの能力とは?
- 自己解決力
プログラムによって何をしたいのかは自分で決めなければいけない
またエラーなどを解決する方法は1つとは限らない
- 想像力
何を作りたいのか想像力を働かせ、アイデアを掘り下げて考える必要がある
世の中の仕組みがどのように動いているか想像し理解することにもつながる
- 自分を信じる力
プログラミングは、スモールステップの積み重ね
小さな成功体験をして自信を得ていく
- 表現力
作ったプログラムの仕組みについて誰かに話したり発表したり、誰かに助けを求めたり、表現力やコミュニケーション能力も育まれる
プログラミング的思考とは?
文部科学省が定義した「プログラミング的思考」とは次のようなことだそうです。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力
例えば今の自分の仕事に引き寄せて考えてみれば、たしかに、何かの仕事を効率よく正確にスムーズに行うために、こうした思考は必須ですし、これができるできないによって成果に大きく影響してくることを実感します。
シビックテックで地域を支える人材
地域課題の解決という文脈からもプログラミングの素養のある人が社会の中に増えていくことが望まれます。
シビックテック(CivicTech)とは、「シビック(市民の/みんなの)」と「テクノロジー」を組み合わせた造語。市民がデジタルテクノロジーを活用して地域社会の課題を自ら解決していこうとする考え方やその活動のこと。
サービスを提供する人(行政)とされる人(住民)に分かれる枠組みでは、地方自治体は持続可能ではなく、近い将来、機能しなくなると思っています。住民が地域を『自分ごと化』できて、サービスを提供する側に手軽に回れるような世界こそが21世紀における自治体の姿であり、公共というものの本質となるはずです。そのためにはオープンデータをはじめとして、地域の中で見えていない課題を見えるように可視化することが重要です。(会津大学産学イノベーションセンター藤井准教授)
プログラミングに親しむ時間をもとう!
読後、やっぱりプログラミングやロボットに親しみ、楽しめそうな教室に子どもと一緒に行ってみたくなりました。幸いにもレゴスクールが家の近くにあるので体験入学してみようかと思っています。
長くなりました。今日はこんなところで。