映画『Most Likely To Succeed』を観てきました
21世紀にふさわしい革新的な教育を考える映画『Most Likely To Succeed』の市民自主上映会に参加し、観てきましたので、あらすじや感想を書き残しておきたいと思います。
作品紹介はこちらから⇒ http://www.futureedu.tokyo/most-likely-to-succeed
あらすじ
そもそも今の学校教育システムは産業革命のころに作られ、その後120年以上変わっていないことを指摘します。工業化の時代にブルーカラーの労働者を大量生産するようなもの。その後、ICT技術は革新が進み、人間はチェスに負け、自動運転も実現し、AIやテクノロジーが飛躍的に社会を変えています。
ここで登場するのがアメリカにある High Tech High という公立の学校。取材対象は中高生。一年間かけて「プロジェクト」に取り組み、期末に行われる一般公開の展示会に向けて作品作りをしていきます。プロジェクトは、文明の勃興を大きな歯車で表現するものや、女性の自立の歴史をノーベル平和賞マララと重ねて表現する劇の制作など、一筋縄ではいかなさそうなものばかり。その過程は試行錯誤の連続で、とても濃密な時間となります。
そうして子どもたちが変化していく姿。そしてそれを導いていく先生たちの様子。またそれを見守る保護者。保護者はときに、教科書も無い定期テストも無い授業に不安の声をもらします。
そしていよいよプロジェクトの成果を発表する日を迎えます。そこには成功する子も失敗する子もいて…。
印象的だったところ
- 「今の学校教育システムは120年以上変わっていない。工業化の時代の産物。」
- 「教育は工場のようなものではない。教育は本来、ガーデニングに近い。子どもたちは自分の力で育つようになっている。ただその環境をどう整えるかだ。」
- 「大人や教師は勝手に描いた子どもたちの完成図を捨てなきゃいけない。」
- プロジェクトが無事に終わって子どもたちの成長を見守ったベテラン教師が、取材者に聞かれてこう答えます。「あの子だけじゃないよ。見てごらん、みんな入学したときとは別人のように見違えるようになっている。これだからこの学校の教師はやめられない。」
自主上映会という場
今回は、辻堂で行われた自主上映会に参加してきました。とても居心地のよい空間でリラックスして映画を観ることができました。
映画のあとには対話の場が用意されていて、子どもたちの未来のために何ができるか?というテーマで、次のアクションにつながる深堀ができました。
たぶんとても大きな変革の時にある学校教育。その変革を良い方向に加速していくために、関心ある人たちのなかで会話を重ねて考えを深め、実践に移していく。そして、そうした会話や実践のすそ野を広げていく。そんな活動が重要なんだろうと思いました。
自分が準備している企画に向けても、元気と勇気をもらいました。