鈴井孝史ブログ

準認定ファンドレイザー,学びや気づきをシェアします

子育て中の40歳前後のお父さんにおすすめしたい短時間勤務の話

先日、同じ年代のお父さん友だち、いわゆるパパ友と話をしているとき、短時間勤務の話になったので、その話を書きたいと思います。ブログ始まっていきなり、ファンドレイザーの話じゃないですけど。

 

時短をおすすめしたパパ友

そのパパ友には2歳の第一子がいて、最近、第二子が産まれました。神奈川県内の一軒家に住み、夫婦それぞれの実家は少し離れたところ。奥さんもフルタイム職なので、育休が終わったら共働き。

ホームパーティーに呼ばれて、子育て、家事、夫婦関係のことなどリラックスして話をしていて、どの家庭にも共通するワンオペ育児の過酷さが話のネタに。40前後の夫婦によくある風景です。

 

時短のケーススタディ、私の場合。

私は、6歳ともうすぐ3歳の二人の娘の父親で、短時間勤務をしています。

元々、第一子が生まれるとき、家のことや妻の身の回りのことをするために三ヶ月ほど時短したのが最初だったと思います。当時の私は午後〜夜までというシフト勤務もあったので、それを免除してほしくて会社の制度を調べ、時短することにしました。

その後、第二子を妻が妊娠中に上の子の送り迎えに妻が自転車に乗れないという理由で約一年間の時短をしました。

そして今も続けています。

 

時短のメリット

家にいる時間が増えるので、ワークライフバランスを整えやすい。それに尽きると思いますが具体的に述べます。

 

  • 子どもと深く関わることができる

自分が仕事をしていた時間に、子どもが何を経験して何が楽しくて何が嫌だったか、その子自身が言葉で正確に伝えてくれるわけではありません。それでも保育園の送り迎えや食事のときの様子で伝わるものがあります。親子の理解もまず日常の共有から始まる気がします。

 

  • 子どもの時間に寄り添える

子どもとコミュニケーションが行き違う理由のほとんどは、親が親の時間に追われているからです。何かの言葉の意味や、物事の善し悪しを伝えるのも時間がかかります。しかしちょっとしたその時間が大切な寄り添いの時間になったりするのです。

 

  • 妻との会話が増える

日々過ごす時間が増え、家のことや子どもの情報も共有するので、自ずと会話も増えます。タスク管理的なことも多いですが、普段からそれらを済ませておけば週末などにはよりリラックスした会話もできるようになります。

 

まとめ

良いこと尽くめの時短について書いてきました。

もちろんデメリットもあります。仕事に制限かかるとか、給料が減るとか、飲み会に行けないとか。

しかし長い人生、逆に、あっという間の子育て黄金期のチャンスを、たかだか短時間勤務くらいのことで大いに味わえるだからお得感しかありません。

ぜひとも時短を強くおおすめしておきたいです。

長くなりました。お読みいただき、ありがとうございました!

 

このブログを始める理由

こんにちは、鈴井孝史です。この記事を読みに来てくださり、ありがとうございます。

 

ブログを始める理由

このブログを始める理由と、ここで綴る予定の内容について、今の正直な思いを書いておこうと思います。

このブログを始める理由は、自分が学んだことや考えたことを書き留めて深掘りしたいため、つまり自分のためがひとつ。

もうひとつは、私が学んだことや考えたことや気づいたことが、案外誰かの役に立つかもしれない、つまり誰かのためです。今読んでいただいているあなたにもお役に立てたら嬉しく思います。

 

どんな内容か①:ファンドレイザーとしての学びや気づき

 ひとつめはファンドレイザーとして学んだことや考えたことです。

ファンドレイザーというのは「社会のために何か役に立ちたいと思っている人たち」と「社会の課題を解決している人たち」をつなぐ職業です。(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ファンドレイザー)

私の周りには、企業勤めをしながら社会的課題へのアクションを仲間と一緒に起こし、日々、活動している方が多数います。

そんな方々の活動が井の中の蛙で終わらずに、より社会的インパクトを高めるために、ファンドレイザーとしての知見をお伝えすることで役に立てるのではと思っています。

 

どんな内容か②:異なるセクターの協働について

 ふたつめは、企業のソーシャルコミュニケーション部門で働く者として学んだことや考えたことです。

現代において社会的課題は「異なるセクターにおける様々な主体 (行政、企業、NPO、財団など)が、 共通のゴールを掲げ、お互いの強み を出し合いながら社会課題の解決を目指すアプローチ」が必要と言われています。すなわちコレクティブインパクトです。(https://publico.jp/journal/1810/

異なるセクターが協働するのは簡単なことではありません。私は企業の会社員でありつつ、社内外の様々な活動やプレイヤーに触れる機会に恵まれています。この立ち位置はかなりヒントに溢れています。

 

ということで、この2つのテーマを中心に、そしてときどき時短をするアラフォー父親としても(ワークライフバランスと子育ても私の重大な関心ごとなので)少しだけ書いていけたらなと思っています。

 

しょっぱなから長文になりました。

少しずつ書いていきますのでお付き合いください。よろしくお願いいたします。

「ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」読みました。

ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング

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「頭がよくなる」ことを目指すというより、「頭の回転がよくなり、的確にものを考えられるようになるには」という問題意識で読書に臨みました。(意味するところは近いのかもしれませんが)

 

全体の印象

結果、非常に役立ちました。

「ゼロ秒思考」を磨く方法は、ごく短く要約すると、ただA4の紙1ページに、1件のテーマ、1分以内で、頭に思い浮かぶことを次々とメモに書く。それを毎日10ページくらい書く。それを毎日繰り返す。ただそれだけ。

そうすると頭の中のもやもやが晴れていく。考えを言葉にして書き留めていくので、頭の中が次々と進んでいく。考えることがストレスなのは、頭の中が行ったり来たり、ああでもないこうでもないとなっている状態。そうではなく、まず書き出していく。そして整理していく。

今日から、一か月、三か月、続けてみようと思います。頭がクリアになるのが楽しみです。

 

特に印象的だったところ

"ゼロ秒思考"というのがやや誇張した表現かもしれませんが、著者はこれまで数万ページ書き、1000人以上の人に伝え、他の方法も試行錯誤し、この方法がベストだとたどり着いたわけで、説得力があります。

例えばこんな内容がありました。

  • メモに書くことで、もやもやした思い、懸案事項、考えも整理される。メモは外部メモリの役割を果たし頭の働きは驚くほどよくなる。それにより暗黙知がはっきりして形式知になる。
  • 頭の整理ができるというのは、今何が大切か、大切でないか、何をすべきか、しなくてもいいのか、常に明確にわかっているということ。慌てず騒がず、必要な情報を収集し、重要なものから順次解決していける。結果、自信がつきポジティブになる。

 

少しだけ実践してみました

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読み終えた後、実際にやってみました。

一番最初は「読んだ感想は?」というテーマで書き出して、そのあとに自分のプライベートの過ごし方、仕事への取り組みの姿勢、などのテーマに連なるように飛んで行くように進んでいきました。

それらひとつひとつは、最近の自分にとって気がかりだったことでした。吐き出すようにメモに書いていき、プライベートも仕事も、取り組むタスクやそのやるべき理由などが明確になりました。

16枚のメモで30分ほど。(メモとメモの合間にも思考の時間があり、その部分もメモにして良かったのかもしれませんね。)“気がかり”状態から脱却し、“考えをクリア”にして、“すぐ行動に移せる”ようになるというのは非常にうれしい効果です。

・・・というようにさっそく効果を実感しました。

すぐに読んで、すぐに実行すると、とても効果的だと思います。おすすめです。

 

【本のレビュー】デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法

デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法

デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法(MarkeZine BOOKS)

デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法(MarkeZine BOOKS)

 

 オイシックスドット大地株式会社の執行役員、西井敏恭さんが書かれた本です。

OisixといえばECやITに強いというイメージを持つ方は多いと思います。私もその一員になりました。その考え方や手法を学ぶために、この本を手に取ってみました。

 

全体の印象

著者も書いていますが、デジタルマーケティングに長く取り組んでいて、すでにバリバリ取り組んでいる人には少しライトな内容なのかもしれません。ただ今時点でそれを専門としているわけでない人にとっては、基礎的な内容や全体像を掴むために必要なことが詰まっている感じです。あとがきにこうありました。

デジタルマーケティングが多様化し、個々の施策においては詳しい人はいても、「売れる仕組み」「売れ続ける仕組み」を構築できる人がまだまだ少ない(略)

ということでこの本を読むと全体を俯瞰して見ることができ、入門者にとって、ちょうどよい足掛かりになるように思います。

 

特に興味深かったところ

例えばこんな内容がありました。

・まずは売上における顧客構造を理解する。新規顧客と継続顧客にわける。新規が継続に転換しているのはどれくらいか、継続顧客が離脱する時期や割合をしっかり見る。

・お客様との関係性の維持という点では特に「2回目」の購入に至るプロセスを重視する。「商品・タイミング・コミュニケーション」の3つの観点から施策を考える。

これらをしっかりやりきること、やり続けること、その地道な取り組みからお客様との関係性が作れていくのだろうと思いました。

デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法(MarkeZine BOOKS)

デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法(MarkeZine BOOKS)

 

 デジタルマーケティングの仕事に携わることになり始めた人にとって、非常に役立つ、そしてすぐに読めて、すぐに実践につながる本だと思います。オススメします。

 

【本のレビュー】はじめよう、お金の地産地消

はじめよう、お金の地産地消――地域の課題を「お金と人のエコシステム」で解決する 

https://www.amazon.co.jp/dp/4862761674/ref=cm_sw_r_cp_api_M.CHzbZDSV9JG

NPOバンクやコミュニティ財団がどのようなに運営されているか、それによって地域にどのような変化をもたらすか、興味のある人には大いに役立つ本です。

例えばこんな内容があります。
なぜ10年間貸し倒れゼロか。
・面談審査では30人で取り囲み、88のチェック項目があり、訪問調査もする。地域金融機関も驚くほど丁寧で真剣な審査を経ているから。
・お金を貸した後にも、伴走型支援としてボランティアなどが継続的に、成長段階に応じた関わりをするから。

また非営利活動の定量的定性的な価値を測る方法として、社会的インパクト評価、SROIやロジックモデルなどの実例が複数掲載されていて、理解の助けになります。実践10年の経験の厚みを感じます。

著者が代表を務めるNPOバンクやコミュニティ財団では、そうした金融が中心となって「お金と人のエコシステム」ができていることが伝わってきます。実例が豊富に紹介されており、本来、地域金融機関が担っていた、地域の課題解決のために経済を回す、人も動く、というメカニズムがすんなりと頭に入ってきます。

この分野においては入門的必読書だと思います。

#100万人のキャンドルナイト をめぐる考察メモ

「でんきを消して、スローな夜を。」

100万人のキャンドルナイトのコピーです。私はこのムーブメントが大好きです。2003年に始まって今年2017年で15年。このムーブメントがどのように始まり、盛り上がりを見せ、そしてこの先どうなるのか、客観的に考えを深めてみたくて、少しずつ綴ってみたいと思います。

15年の月日、社会の状況は大きく変わっています。まずはそのことからふりかえります。

 

環境軸
1997年 プリウス誕生「21世紀に間に合いました」
1997年 COP3にて京都議定書採択
1999年 環境ファッションマガジン ソトコト刊行
2001年9月 辻信一「スローイズビューティフル」、カフェスロー営業開始、環境庁から環境省

2003年 100万人のキャンドルナイト スタート、環境省ライトダウンキャンペーン スタート、打ち水大作戦 スタート
2005年 クールビズウォームビズの流行
2005年 ホワイトバンド ほっとけない世界のまずしさ
2006年 不都合な真実 ヒット
2009年 鳩山内閣発足、オバマ大統領就任

ソーシャル軸
2004年 mixiサービス開始
2008年 twitter 日本語サービス開始
2008年 facebook 日本語サービス開始

その他

その他、フェス軸なんかも考える必要はあるかもしれません。
2005年 apbank fesスタート

 

ひとまずここまで。

100万人のキャンドルナイトが始まった2003年ころは、ファッション性のある「環境」という言葉や、エコ、スロー、という言葉が広く受け入れられ始めた時代でした。

そしてまたソーシャルネットワークの初期にも重なり、個と個がダイレクトにつながり、つながりが可視化される、という世界に新鮮さや驚きを感じられた時代でした。

 

 100万人のキャンドルナイト、呼びかけ人はいずれも第一線のオピニオンリーダーです。当然、時代を捉え、一歩先をゆく概念をつくり、言葉をつくり、人々を魅了していきました。2003年、増上寺で行われたライブで、東京タワーが消灯した様子は、記事広告などではなく、新聞一面を飾ったのでした。そういえばスカイツリーだって当時は存在しないのですね。

 

・・・初期の盛り上がりを経てその後どうなったか、そしてこれからどうなると良いのか、もう少し考えてみたいと思います。続きはまた今度。ここまで読んだくださりありがとうございます。

 

参考

http://www.candle-night.org/jp/

http://greenz.jp/2013/08/17/candlenight_maekita/

https://www.sotokoto.net/jp/backnumber/

 

「変わることを怖れない」食品ロスの映画をラジオで話して考えたこと

食品ロスの問題をエンタメ的に描いた映画『0円キッチン』のプロモーションのため、2月1日(水)コミュニティFM「渋谷のラジオ」(87.6MHz)に出させていただきました。ラジオで話したことや、うまく話せなかったことを、ここに書き留めておこうと思います。

映画『0円キッチン』オフィシャルサイト | 世界から食料廃棄をなくす旅。キッチン付き廃油カーでヨーロッパを巡り廃棄食材料理を届けるエンターテイメント・ロードムービー!

渋谷のラジオ 87.6MHz 2016年4月1日、本放送開始。

番組は18:00~18:55「渋谷のミライ」、パーソナリティーは中島悠さん(株式会社グリーンアップル代表)。

一緒に出させていただいたのは、映画配給会社ユナイテッドピープル株式会社のアーヤ藍さん。ユナイテッドピープルは「人と人をつないで世界の課題を解決する」というミッションを掲げ、ドキュメンタリーを中心に社会問題をテーマにした映画の配給をしています。

 

大地を守る会と、食品ロス問題

ラジオで話そうと思って用意していたことを記します。

ー自己紹介(会社のこと)

大地を守る会は、設立41年目になる有機野菜などの宅配会社です。有機野菜やオーガニックという言葉がまだ日本では変わり者扱いされていた時代、安全・安心なものを作りたい生産者と食べたい消費者をつなげる市民運動から始まった、いわばソーシャルビジネスの先駆けと言っていいと思います。

ー映画を観て感じたこと

映画の中では監督の視点がすごくフラットです。誰かを糾弾したり批判したりしない。基本ずっとにこにこしています。救出された食材がおいしく変身して、みんなで楽しく食卓を囲むシーンも、空気感がとてもよく伝わってきます。

でも先日、監督にインタビューしたとき、胸の内に秘めた思いを聞きました。食料廃棄を何とかしなければという強い思いと、その原点にはとてもパーソナルな体験があることも語っていただきました。インタビュー記事は大地宅配HPで近日公開予定。チェックしてね(笑)

すでにこんな記事も書いていますので、読んでやってください。

www.daichi-m.co.jp

 ー食品流通業界の人たちは賞味期限の設定の問題など含めて、「食品ロス」問題に対してどう思っているでしょうか。

(以下、かなり語弊があるかもしれませんが、ラジオで喋っちゃったので…)

賞味期限って、業界でお互いに顔を見合わせて設定してしまっている部分があるのかもしれません。でも危機感はあると思います。おいしい食べ物、健康的な食事を世の中に届けるのが食品流通業界の使命なのに、ふと周りを見渡すと十分に食べられない人が大勢いる現実を目の当たりにして、これではいけないと考えている人は多いと思います。

 

映画のチカラ:人が動くきっかけに

 映画配給という仕事や、映画を社会に届ける、という話でアーヤさんがこんなことをおっしゃっていました。(ニュアンスだけの再現です)

ユナイテッドピープルでは「見終わった後に行動を起こしたくなるか」ということを大切にして選んでいます。観るだけではなくて、観た人同士で話をしたり、自分の行動を変えてみようと思えたりすることが大切。

 また他作品の紹介ではこんなことも。

同性婚の裁判をテーマにした映画で)身近にそういうことがある(そういう人がいる)ということを映画を通じて知ることで価値観も変わるでしょう。映画を観た人の反響が広がって、世論も動き、社会が動いていくこともあります。映画はある意味でツールです。

これを受けて私からこんなコメントをさせていただきました。

映画にはやはり伝えるチカラがありますよね。映画には、そこに取り上げられる人たちが一生懸命に取り組んでいることが、1時間や2時間にギュッと凝縮されて映し出されていて、それがパッケージされて届けられています。

 

変わることを怖れないでいたい。

食品ロスの映画を観て、プロモーションに関わって、ラジオで話すために考えて、そして終わった後に、こう感じました。

「変わることを怖れないでいたい。」

前例や常識にとらわれないで、自分の、自分たちの行動や価値観を振り返ってみると、案外それは思い込みだったり、先入観だったりするかもしれません。

昨日と今日が同じである必要などないのです。人はそうやってどんどん変わることができるのです。

 映画がそういった思い込みを吹き飛ばしてくれるきっかけになったりします。

このように考える機会を与えてくれた、監督ダーヴィド・グロス、ユナイテッドピープル、渋谷のラジオ、それぞれの関係者のみなさんと、そして弊社にも改めて感謝します。ありがとうございます。

 

おまけ:チャットモンチー『余談 from 「変身TOUR'13@Zepp DiverCity」』

youtu.be

ラジオの中で曲紹介させていただきました。選曲理由もちゃんとあるので興味があれば

「渋谷のラジオ」 (shiburadi)|note

をチェックしてください。